食品包装のあれこれ
8月 8, 2020

昔ながらの包装の形

昔ながらの行商の多くは「風呂敷」に売り物を包み込んで籠やリヤカーなどで商品を運びながら商いを営んでおりました。最近ではめっきり見かけることはなくなりましたが、田舎の方からやってくる彼らは始発の電車に乗り込み、売り物がなくなるとその足で街中で、都会の街でないと手に入らないような物品をその日の売り上げ金で購入し帰宅するようでした。昭和の初期には行商人専用の列車や車両も登場し、彼らのエネルギーが現代のような日本社会の発展を生み出したとも言えるほど、活力にあふれる商人たちの姿でありました。元禄時代にも商人たちの活躍を支えた「風呂敷」は、現代のエコバッグとして、その便利さが見直されはじめています。「風呂敷」のモノを包装する文化が現代の日本の発展を支え続けたといっても過言ではないかもしれません。「風呂敷」の存在が、レジ袋削減にともう地球環境保全に一役買うことは、のちの歴史を語る人々たちによって伝えられるかもしれません。何気なく日用品として皆さんが使用する「風呂敷」が「お風呂」と関係が深かったとは、風呂敷ばなれしてしまった現代人のイマジネーションの及ばない範疇ではありますね。